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少年が視た世界の物語とは。『Sator×152Hz / アルファパレスの遺伝子-Rebirth-』

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企画・制作「Sator×152Hz」のお送りする作品『アルファパレスの遺伝子-Rebirth-』についてレビューをさせていただきます。
作品の企画自体は「Sator×152Hz」とありますが、作曲者は1曲ごとに違っていてある種のコンピの様相を思わせるのか?と錯覚しましたが、聴いてみれば分かる通りで一貫したストーリーに沿った作品です。割と作風が違う作曲者が集まっているようで、まとまった作品になっているのはその"世界観"の影響も強いでしょう。

アルファパレスの遺伝子-Rebirth-について

『(前略)その日、15歳の誕生日を迎えた少年は、地上へと続く高い塔を見上げていた……』と特設サイトにあるところから察することができますが、いわゆる「物語音楽」系の作品です。
全体的にスロー・ミドルテンポでアコースティックな楽器隊+近未来を思わせるデジタルな音により奏でられる曲と、芯の通った力強くもあり、どこか儚げな響きも内包したボーカルとの絡み合いが絶妙です。5曲というコンパクトさでありながら、聴いていてどっぷりと浸かれる重厚な内容となっています。

トラックリスト

Tr.1 - 地下宮殿の少年
Tr.2 - てのひらに憧憬
Tr.3 - 切り裂かれた空
Tr.4 - Rebirth
Tr.5 - 崖下の花

各楽曲レビュー

一聴すると美しく穏やかな楽器隊の鳴りから始まり、徐々にリスナーを煽る曲調がこれから物語の幕開けを思い起こさせるTr.1。そして、その歌詞で語られるのは……

ストリングスの音にシンセのアルペジエーターが混じり、前曲と打って変わってどこか未来的な人工物を思わせる曲調にてのひら返しをするTr.2。ストリングス隊とピアノの混じり合いがGoodな間奏が前曲の雰囲気を少し思い起こさせたりします。

よりサイバーに、エピックに、そして不穏さも感じさせる曲調となり、物語のターニングポイントを思わせるTr.3。マイナー調の持つ陰の要素を強く打ち出しながらも、物語を震えるように語るボーカルの、意志とも言える力を感じさせます。

ローファイな音像のイントロから、ボーカルが入ると同時にその輪郭を表した音が、穏やかでありながらとても玲瓏たる響きでしっとり・じっとりと耳に身に染み込んでくるTr.4。RebirthとReverseをかけたのでしょうか、所々に差し込まれるリバース音も印象的です。

凛としたピアノのソロから始まるラストトラックのTr.5は、荘厳さもあり、音の隙間の余裕さもあり、作曲者の音の配置の妙を感じざるを得ません。「主人公は僕じゃない」のフレーズは、現実に生きる我々にも色々な意味で突き刺さるキラーフレーズではないでしょうか。それでいながら、この作品の主人公について強くつよく語るボーカルには、やはり"Mind over Matter"精神力が滲み出てきているように思えました。

まとめ

歌詞カードを読み込んで、小説の文字を辿るように音をなぞっていきたい作品です。
音の配置に余裕があり、ゆったり聴き入ることができるサウンドだからこそ、どっぷりと語れる世界・物語を味わえるものに仕上がっています。
テキストジャンルで言うところの、掌編といえるような作品かもしれません。独自の世界観に、動き回る少年の心情に移入できるとより一層のこと楽しめるでしょう。

関連リンク

企画・制作:Sator、152Hz

文責:タチやん(@mofday)

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