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R3Magazine-Web アルバム作品レビュー レビュー

キュート・ポップな渋谷系、いわゆる「ガールズポップ」。Room97 / GIRL'S OVER

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GIRL'S OVER概要

『Girl's assort』『Girl's thought』に続き、Room97が発信するガールズシリーズの最新作。キュート・ポップな渋谷系、いわゆる「ガールズポップ」と呼ばれる曲を収録したのが、このガールズシリーズである。アルバム全体的に、爽やかでスッキリした青春の色が強く、ほんのりとした甘さを感じる。

どの曲もしっかり丁寧に作られている。ゲストボーカル6名のしっかりとした歌唱、Room97所属の商業レベルのコンポーザーの熟練とした確かな技術の安定感。メリハリがある楽曲順と、楽曲単位でもアルバム単位でも、飽きずに最後まで安心して聴ける一枚。

この手の渋谷系のガールズポップ的アルバムは、わりと制作側にもリスナー側にも人気の部類で、大手から無名サークルまで多くの作品をリリースしている。中には、楽曲的にうすくのっぺりとしたものも多く、ボーカルの歌唱も粗雑なものがあるのも確かだ。また、この手のアルバムにはやや飽きがあり―周知の事実であるが―このような渋谷系のガールズポップなアルバムは、十分な成熟期の状態にある。

そのような成熟期を迎えたシーンでは、一本芯の入ったコンセプトや、ガッチリとしたベースがあるもの。あるいは、真新しい音やイメージが求められているのも事実である。

その面からすると、コンセプトという意味では、リスナーへと発信する意味では弱さがあるのは否定できない。しかしながら、これからのクリエイトへの期待という意味ではこのアルバムは無視できない。このようにしっかりと作られた高いクオリティのアルバムが出るのは、これからへと飛躍するための足がかりとしての存在を発揮するだろう。

トラックリスト

1.モンス de アズーロ
2.続きを聞いて
3.君にとどけ
4.love スル
5.またねバイバイ
6.ゆらゆら

各楽曲レビュー

1.モンス de アズーロ Vocal.夢乃ゆき

タイトルはイタリア語、表記としては、MONS de AZZURRO。某RPGを思わせるような歌詞からもわかるように、Monsは英語で言うところのモンスター。AZZURROは、空の青色を意味する。つまりは、青色のあのぷよぷよとしたアイツのことだ。全体からみれば、やや異色ではあるがキャッチー。ラテン系の陽気で楽しく、明るいJAZZ曲。弾むピアノが楽しく、またウッドベースの響きが気持ち良い。起き上がって共に進む、そんな明日のための歌。

スライムの気持ちになるのですよ!

2.続きを聞いて Vocal.詩歩

恋する女子高生なふわふわとした歌詞と、美しいストリングスが気持ちよい楽曲。爽やかなガールズポップに載せられるのは、抑制の効いたクールなボーカル。イメージ的には、当アルバムのジャケット画像がぴったりと言える。ざっと駆け抜けるような爽やかな青春のときめきと、体温を感じる一曲。

3.君にとどけ Vocal.新時あさ美

ギュンギューンとした、ガールズロック。メロからサビへの高まるテンポは、まるでドキドキとする心臓の鼓動のよう。ノリもよく、元気で、実に伸びやかな歌唱。このアルバムの中では一番、ストレートで分かりやすく、まっすぐな若者の実に青春たる息遣いを感じる。一種、"ベタ"な楽曲ではあるが、このような曲をしっかりとまた、かっちりと手を抜かずに作れるのが高い実力の証と言える。

4.love スル Vocal.黄身

強くロックの骨格を意識してあり、純粋にかっこいい。夏のような暑い日差しが、キラリと差し込むように爆発するようなパワーがある。歌詞の内容は他の楽曲に負けず劣らず乙女チックだが、ボーイッシュで力強く、かっこいいボーカル。曲中の煽りや、曲の構成が、PCゲームのOP/EDをイメージさせる。

5.またねバイバイ Vocal.利香

ふわふわ溶ける、というよりもやわらかくとろける甘い歌声。滑らかで一切の混じりけのない、生クリームよりもふわふととろとろとした、かといって、しつこくなくすっとキレのよいとにかく気持ちがいい至福の一時。この曲を聴きながら紅茶を飲むと、ゆったりとした贅沢で最高の時間が過ごせるだろう。ほぼ無いのだが、わずかに残ったジリッとした耳に触る成分がなければ、完璧だった。

6.ゆらゆら Vocal.りお★

ヘッドフォンかイヤホンで、やや音量高めで曲の世界に入り込みたい曲。重くゆったりと揺らめくような、クリアーというよりかはややくすんだ透明感を持つ、しっかりとしたボーカルのハウス。明度が低い、黒色…というよりは濃紺の世界に、バッっと差し込む光のきらめき。溶けるというよりは、より立体的などっぷりとした響きが気持ち良い。曲の最後に潔くすっと終るのも良し。

まとめ

やや、ガールズポップに対しては辛口な内容になったかもしれない。しかしながら、このアルバムは、そのキラキラとした輝きを失わずに、しっかりと残って欲しい一枚だ。最後に、Room97の目指す音楽への期待を込めて、このレビューの締めくくりとしたい。

制作陣

Compose

のりる(Tr1,2,6), tsutsuminium(Tr2,4,5), 跡治良太(Tr3)

Lyrics

のりる(Tr1,2,5,6), 跡治良太(Tr,3), 永久毎日(Tr.4)

Vocal

夢乃ゆき(Tr1), 詩歩(Tr2), 新時あさ美(Tr3), 黄身(Tr4), 利香(Tr5), りお★(Tr6)

演奏

跡治良太(Guiter), のりる (Bass)

Arrangement, Mix, Mastering

のりる

ArtWorks

虹村ねり

関連リンク

DISCOGRAPHY

http://intheroom-web.com/ga3/

BUY

https://room97.booth.pm/
過去作品がBoothにて通販、iTunes StoreやApple MusicにてDL配信中。
今作も同様に行われるものと考えられる。

Twitter

https://twitter.com/i_t_room97

文責:STERN(@star_ac_jp)

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