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R3Magazine-Web アルバム作品レビュー レビュー

仄暗い音の内から、巡る煙たく響くサウンド。アオイツキヲミテタ / ruins

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『ruins』は2015年から東方アレンジとオリジナル曲のリリースをしているサークル『アオイツキヲミテタ』がリリースしたオリジナルインスト作品。ジャンルはポストメタル、ポストロック、プログレッシブとなっています。

『ruins』について

タイトルに冠したruins=廃墟の名の通り、退廃的で虚ろな楽曲が並んでいますが、その中でも空気感の変わる「ハッとさせられる」緩急の付け方などのおかげで、いい意味でダルさを感じることはありません。

トラックリスト

Tr.1 - Райский рай
Tr.2 - 光を射った君は今
Tr.3 - Hydra
Tr.4 - 影、消ゆ。
Tr.5 - ruins
Tr.6 - рай

各楽曲レビュー

調べたところ「楽園」という意味らしい意味深なタイトルを冠した、リードギターが退廃的で無明な雰囲気を醸し出すも重たいリフギターがのしかかるTr.1。
前トラックが無明なら、こちらはさしずめわずかながら光明といった雰囲気を纏うも、リードギターとドラムの鳴りが空虚さすら感じさせるTr.2。
曲の頭からダークさに溢れる、スローなテンポのまま音の軽重を自在に行き来するところにカタルシスがあるTr.3。
これまでの曲調が割とけだるい雰囲気で鳴っていたサウンドが、ここぞとばかりにイントロから重たいリフを展開してきて緊張感溢れるタイトさも内包するようになったTr.4。
音の一粒ひとつぶが物悲しさをポエジーに語りかけるようなギターのアルペジオから始まり、煙たいデカダンス極まる曲展開を見せたと思いきや、その音を無情に塗りたくるブラストビートまで飛び出すTr.5。曲最後の展開はアンビエントテクノも想起させるものとなっています。
Tr.1とほぼ同じ意味合いを持つらしきタイトルのTr.6。獣の遠吠えのようなリードギターと絡み合うのは、無機質に同じフレーズを繰り返すアルペジオとバッキングのギター。そしてプログレッシブの要素も混じったリズム感のドラムで各自が好き勝手やっているようで纏まりながら、本作は幕を閉じます。

総評

全体的にダークさに溢れる、それもポストシューゲやブラックメタルあたり派生の、死生観や幸福論に通じるようなものを感じられます。ギターのサウンドのそれがポストシューゲやブラックメタルのそれな質感でありながら、あの手のジャンル特有の悲鳴のような音のおぞましさは出てこないので、ライトリスナーでも「一風変わったダークなロック」として受け入れられるくらいの寛容さもあります。
10分を超える大作でありながら、冗長さをあまり感じさせないめくるめく曲展開を聴かせてくれるTr.6がお気に入り。

個人の感想ですが、たぶんバンドサウンドでよりストイックなダークアンビエントとか作ったらドハマリしそうなバンドですね。えげつない構成の楽曲もイケそうなので、今後はどういった作品をリリースしてくるか楽しみです。

クレジット・関連リンク

All music:ふぁず
Cover art, Bass:あき
Album concept:結月もるふ

Webサイト:https://aoitsukiwomiteta.jimdo.com/
通販ページ(BOOTH):https://booth.pm/ja/items/681736
Twitterアカウント:https://twitter.com/aoitsuki_miteta
文責:タチやん(@mofday)

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