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R3Magazine-Web 同人アルバムレビュー

【同人音楽】電車の窓の外から中から、溢れ出る情景全てを詰め込んで。 飛練音響工業 / KING SOUSIC X【レビュー】

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電車での移動中に音楽を聴くのはわりとポピュラーな楽しみ方ですが、それそのものについてフォーカスした作品はこのシリーズくらいだと思います。
今回紹介させていただくのは、サークル飛練音響工業の京王線をテーマにした作品『KING SOUSIC X』です。

KING SOUSIC Xについて

京王線の開業100周年(頒布開始当時)ということで、現在の京王線の姿にフォーカスした、鉄道マニアには堪らないフュージョン作品です。
コンセプトとして"電車の中で聴く"というスタイルを推奨されています。そういう都合で曲間の繋ぎもかなりシームレスです。
ライトな音楽リスナーより、鉄道関係のマニアにウケが良さそうな作品だと感じましたが、もちろん前者がすっとフュージョンを聴くにも良い作品です。
京王線ユーザーの方には移動中のお供として流してほしいところです。

鉄道好きにターゲットを絞っているあたり、そういう層の方にはこの作品のこだわりがわかりやすいと思います。

トラックリスト

1.Shinjuku Road IV
 京王線新宿駅構内
2.sousic se-8000-0106
 0:00~:新宿→(笹塚)『新宿トンネルを力走!!』
 3:39~:(笹塚)→明大前『太陽光を浴びて快走』
3.sousic se-8000-0618
 0:00~:明大前→(上北沢)『学生街を走行!!』
 2:32~:(上北沢)→(芦花公園)『空を見上げて』
 3:13~:(芦花公園)→(つつじヶ丘)『住宅街の中を駆け抜ける』
 6:11~:(つつじヶ丘)→(国領)『信号待ち後の本気走行!!』
 7:49~:(国領)→調布『暗闇とホームの明かりの間で』
4.sousic se-8000-1824
 0:00~:調布→府中『発射台と太陽光線』
5.sousic se-8000-2425
 0:00~:府中→分倍河原『陽だまりの中の府中』
6.sousic se-8000-2527
 0:00~:分倍河原→(中河原)『多摩川へのアプローチ』
 1:33~:(中河原)→聖蹟桜ヶ丘『多摩川を越えてニュータウンへ』
7.sousic se-8000-2729
 0:00~:聖蹟桜ヶ丘→(百草園)『ニュータウンの風』
 1:59~:(百草園)→高幡不動『ニュータウンを抜けて』
8.sousic se-8000-2933
 0:00~:高幡不動→(平山城址公園)『最後の本気走行!!』
 2:45~:(平山城址公園)→北野『多摩丘陵と高架路線』
9.sousic se-8000-3334
 0:00~:北野→京王八王子『疾走の終わりに』
10.K-8 II
 京王八王子駅構内
11.KING SOUSIC X end
 0:00~:初台駅ホーム
 1:07~:布田駅ホーム
 2:44~:聖蹟桜ヶ丘駅付近橋りょう下の多摩川

各楽曲レビュー

*CDの媒体内で区切られている順序ではTr.○、純粋な曲そのものの単位はM○と表記していきます。

ガヤを消すように始まる、カッチリとしたピアノインストのM1(Tr.1)。
アーバンなスタイルで都会から飛び出すような情景を描いたM2から、転じて眩しく爽やかさにあふれる軽快な音のM3という流れの(Tr.2)。
1曲の中でも車窓からの風景のように様変わりしていく様子が楽しめるM4、フュージョンらしい引っ掛ける展開がニクくも面白いM5、
ゆったりとした陽気の中にも陰りを見せつけてくるM6、一旦曲が止まったかと思いきや前曲の展開から引っ張ってきた後に快走していくようなM7、
またしても射してくる陰りで今まで火照った耳をクールダウンさせるように涼し気なM8(Tr.3)。
シンセの音がタイトルとかかっているかのように動き、日なたの焦げ臭さを思わせるM9(Tr.4)。
シンセとピアノと金物との、音域として被る楽器隊が絶妙に音として絡み合うM10(Tr.5)。
ふわっとしたシンセとギターの音に運ばれていく展開が嬉しいM11、そのまま徐々にまったりとまどろんでいく音色になるM12(Tr.6)。
フュージョン畑のリズム隊が特に尖っているM13、キャッチ―なサックスとギターの掛け合いが楽しめるM14(Tr.7)。
急に緊張感のあふれるタイトかつハードなメロディを奏でるM15、そこから再度、余韻を大事にしつつもクールダウンしていくM15(Tr.8)。
路線と、アルバムとしてのひとまずの終わりを覗かせる展開のM17(Tr.9)。
SEとメロで時間帯を特定させない朝晩入り混じったかのようなドリーミィなM18(Tr.10)。
怪しげなイントロから列車の様々なモチーフを思わせる音を散りばめたM19、次の走行を予感・期待させる構成のシンプルなM20、列車そのものの姿形・シチュエーションを音で見事に連想させる、ちょっとした旅愁も漂うM21(Tr.11)。
その後は……?

総評

あえてこの構成にすることにより、コンセプトである"電車の中で聴く"に思いっきりフォーカスすることを実現しています。

また、この構成を含めて普通の人はまず気が付かないような細部にもこだわっているので、作中の車内でのやりとり等も没入感が高いですl。
おかげで非常に耳に馴染みの良いサウンドに仕上がっています。

関連リンク

サークルウェブサイト http://hiaudio.ame-zaiku.com/
作品紹介ページ http://hiaudio.ame-zaiku.com/products/ksv9.htm
サークル通販ページ http://hiaudio.ame-zaiku.com/shop/
BOOTH https://hi-audio.booth.pm/

文責:タチやん(@mofday)

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